- テレビで安月給なのが有名な職だよね?
- 介護士って実際どんな待遇?
介護士の離職率についてのお話しです。
介護士は離職率高くてイメージが悪いから絶対働きたくないなんて思ったことはありませんか?
介護職の離職率は実際にはそんなに高くないのです。
では、何故離職率の高いイメージがあるのか
を2年介護経験ありの管理人がお伝えすることで介護業界のイメージアップに少しでも貢献できたらなと思います。
また、国も介護職員の雇用に力をいれておりまして、簡単に言うと
- 国からの補助金が出るようになった。
- 外国人労働者積極採用で人手不足解消
- 介護職員になると就職準備金がもらえる(2年間就業すれば返済不用)
があります。
この記事をご覧になり介護業界へのイメージが少しでもよくなれば幸いです。
介護職は今も離職率が高い業界?
- 安月給
- 身体がきつく汚いものを処理しないといけない
- じじばばのわがままでストレスがたまる
というイメージがあります。
高齢化社会において職員の確保のために果たして国は動いたのでしょうか?
そこらへんも踏まえてお話ししていきます。
離職率が高いのは昔の話
まずはグラフをご覧ください。
2012年から2019年までの介護職のみの離職率です。
これのみですとピンと来ないかもしれません。
なのでこのグラフに全産業の平均離職率のグラフを照らし合わせます。
確かに2012年なんかは少し離職率が高いかもしれませんが、年々離職率は減り続けており2018年なんかは実際は全産業の平均とさほど変わらないのです。
これは私自身調べてみて意外だと思いました。
昔の離職率の高さ+イメージの悪さが結びついてたようです。
昔はありえないぐらい給料少なかったので、よくテレビで『夜勤ありで月収12万円』など報道されていましたが、近年は政策のおかげでそこまで悲惨な状況ではなくなっています。
何故国が力を入れたかというと
- 安月給
- 人手不足
- 少子高齢化
つまりは需要があるのに待遇が悪く人が不足しているということです。
私自身介護経験2年ありますがうつ病時代にカウンセラーの資格のないエセカウンセラーに強制的に履歴書書かされ面接にいかされて無理やり介護職に入れられたので、
なんておもってましたが、月収は20万こえてましたし、なんなら就業中に国からの補助金の額がさらに上がったので夜勤ありで総支給は30万ほどです。
高いとも言えませんが、言うほどひどい給料ではなかったです。
夜勤は夜勤で暇なときはいい加減でも問題なかったので心臓がおかしくならなければまだ続けていたかもです。
なので月収12万の施設は現在ではそうそうないと思います。
国からの補助金が施行された(施設による)
早い話が
無条件で給料アップです。
大きく2つに分かれております。
1.介護職員処遇改善加算
2009年より介護職員処遇改善交付金としてスタートし2012年4月介護職員処遇改善加算としてスタートすることで介護報酬に加算されるようになりました。
ある程度まともな給料もらえるようになったので離職率低下につながりました。
処遇改善手当は簡単に言うと国からの補助金です。
毎月基本給に上乗せされます。
金額は施設によって違うそうですが、処遇改善手当をピンハネしてない施設なら結構大きいのではと思います。
また、次でも説明しますが、特定処遇改善加算というのが2019年10月1日よりスタートしました。
それと同時に介護職員処遇改善加算の金額があがりました。
実際私の施設では
2019年10月1日まで | |
---|---|
現場職 | 40000円 |
その他(事務員など) | 0円 |
2019年10月1日以降 | |
---|---|
現場職 | 60000円 |
その他(事務員など) | 7000円 |
でした。
なので現場職ならまともな給料得られるようになりました。
2.特定処遇改善加算
ベテランの離職率低下につながります。
2019年10月1日よりスタートしました。
処遇改善手当とは別に勤続10年以上の介護福祉士はさらに国からの補助金が+されるようになりました。
当初は10万円給料増えるなど言われておりましたが、実際は2.3万ほどらしいです。
ベテラン職員しか受け取れない手当ですが逆に言うとベテラン職員は給料増えるので離職率低下につながります。
外国人労働者の積極採用するようになった
外国人労働者自身がすぐにやめられない環境なので人手不足解消に一歩前進して離職率低下につながりました。
2019年4月により新設された制度で種類があり
- EPA介護福祉士候補者
- 介護
- 技能実習
- 特定技能
とわかれています。
今回は離職率のお話しですので詳細は割愛します。
ただ一例として実際私の施設では技能実習目的で外国人労働者が就業されてました。
母国に技能を持ち帰るために施設に就業し、技能を学んでおりました。
夜勤はなしのOJTです。
シフト表で一緒の時間になった人が組んでました。
誰がいつ組むかは、シフト表作る人のきまぐれだと思います。
実際女性現場リーダーさんばかり組んでて、男性現場リーダーさんは全然組んでなかったです。
何はともあれ外国人労働者はわざわざ日本まで出稼ぎにきてすぐ離職(帰国)はしないでしょう。
介護職員になると就職準備金がもらえるようになる新制度
介護職員になると20万~40万借りることができますが、2年間就業すると返済不用になる新制度で長く勤める可能性が増え、離職率低下につながります。
【介護職就職支援金貸付事業】厚生労働省より2021年度より施行される新しい制度です。
大きく二つに分かれており
- 未経験者は20万
- 経験者は40万
介護職に就業が決まったものに支払われる報酬です。
ただし条件があり、2年間就業するという条件で貸し付ける形になります。
2年間就業することで返済不用となります。
そもそも介護職は慢性的な人手不足なので就業しやすいメリットがあります。
2年間は辞めずに勤める可能性があがり、離職率低下につながりそうですね。
介護職の離職率は何故高いイメージがあるのか?
- 安月給
- 人間関係の悪さ
- 将来性のなさ
- 3K
イメージとしてはかなり悪い職種だと思います。
人手不足だから
慢性的な人手不足だから離職率の高いイメージがあります。
すぐに辞めてしまうイメージは今でもあると思います。
少子高齢化で老人ホームの需要は増えていくのに職員の数が追い付いていないのが現状です。
とくに若者がなかなか入ってこない業界なのでなかなか職員で満たされない。
記事上であげた国の政策を知らない人が多いと思うのと昔は給料が本当に少なかったので、
外国人労働者雇用で対策はしているものの、まだまだ人手不足と言えますし、政策自体を知らない方も多いでしょう。
なので離職率の高いイメージは大きいでしょう。
安月給で有名な業界だから
安月給のイメージは今でもなかなか消えていないと思います。
それで介護職をやってもすぐに辞めてしまうと思うのでしょう。
主に2つあります。
1.国の政策が知られていない
介護職に限ったことではないですが、現代人はテレビ離れが進んでいるので必要な情報しか調べないです。
なので昔からイメージの悪い業種のいいことなんかはまず調べないと思います。
実際私も就業するまで国の政策(処遇改善手当)を知りませんでした(笑)
夜勤ありで手取り20万以下だと思ってました。
なので実際に介護職勤務されていない現代人は介護業界の政策を知らないと思います。
2.処遇改善手当のピンハネ
処遇改善手当の配当金は施設のボス次第なのでピンハネしてもOKなのです。
となれば実際に処遇改善手当を職員に一切払わないブラックな施設もあるそうです。
私の施設は月6万貰えてましたが、基本給は15万でしたので夜勤手当+処遇改善手当+残業手当でやっとそこそこの給料でしたのでどれか一つ欠けただけでも生活に支障がでます。
ってことになりますね。
なので月収低いイメージは簡単には消えないと思います。
給料少ないから離職するのはよくあることですもんね。
精神も肉体もきついので有名な業種だから
きつすぎて辞めるイメージが大きいと思います。
大変なところを6つほど簡単に言いますと
- 汚物を扱う
- 腰痛になる
- 夜勤がある
- 暇を見つけて記録を取るのが大変
- わがままの相手をしなければならない
- そもそも仕事がきつい
なんてあります。
介護職と聞くだけで自分には向いてないと言う人もいるぐらいなのできついから離職率が高いイメージがあると思います。
女性が多いから(結婚・妊娠・育児)
寿退社は、いいことです!
介護職の離職率を下げるには?
人間関係とお金です。
- 失禁処理専門
- クレーム処理専門
- 暇な事務員は現場を手伝う
- 特浴だけでなく個浴も専門の職員も
などやろうと思えばできるのでしょうが、基本人手不足なので、人員を確保できません。
「新人いじめする職員には制裁あり」「新人教員は長めにする」等、少ない人手の中工夫をしなければいけない施設がほとんどでしょう。
さらに給料を上げる
単純ですがこれに尽きます。
夜勤と処遇改善手当ありでもサラリーマンの平均給料に届かない介護士はたくさんいます。
給料の面なので処遇改善手当ばかりになってしまいますが現実的ではないことも踏まえて言ってみます。
- 1.処遇改善手当はピンハネしない
処遇改善手当ないと給料まじで少ないです。 - 2.処遇改善手当は多職種にもある程度配分を
私のいた施設では現場職60000円、事務員7000円でした。 - 3.基本給や夜勤手当を増やす
施設は入居者の店員があり、ある程度収入が決まっているのでこれは難しい。 - 4.AI導入で人員削減できた分を職員に還元
まずAI導入する資金がない施設沢山。
年々離職率は下がっていますが、離職率の高いイメージも抜けてないため、離職率は高い業界だと思われてそうです。
ましては福祉の世界はぼろ儲けを狙う世界ではないので理事長が腹黒いと辞めてしまいます。
職員は毎日苦労しているのでちゃんと還元しましょう。
メリットを知る
仕事をプライベートで活かすということです。
メリットもちゃんと知れれば我慢できるようになり、すぐ離職にはならないです。
ご自身のご家族様がもし認知症になった際、介護職をしていれば、予期せぬ事態も想定して対策できますし何しろ慌てることなく対応できるので、スムーズに処理できます。
老人ホームに入居するのもお金が必要ですが、今はみんなお金がない時代ですので、家で面倒みる方もいるでしょう。
そんなときに介護の経験が役立ちます。
また、小さなお子さんのオムツ交換なんかもスッと円滑にできるので、奥さん(旦那さん)喜びます。
介護で得た技術は育児にも活かせます。
一人一人大切にする
現場にこない上司に何ができるのでしょうかごくまれに現場にきて笑顔振りまくだけでは利用者さんは騙せても、職員は騙せません。
何より女性職員が多いのですぐ悪く言われます。
そして広まります。
年齢関係なく接しないと人手不足が収まらないので
- 特に若手を大切にする
- いじめがないか
- 利用者を虐待してないか
など部下とコミュニケーションとりましょう。
人が少ないからこそ一人一人を大切にしないといけません。
クタクタな毎日を送る中この人がいてよかったと思ってもらえるのは離職率下げるには必要なことです。
掃除・夜勤専属を雇用している所
嫌がられがちな仕事は専属にやらせるのが一番です。
介護士が毎日全部のトイレ掃除までする暇ないです。
また、調子を悪くしてしまうので夜勤のできない介護士もいます。
「なんでもかんでも介護士が全部やる!」
だから辞めるんです。
そのようなニーズに答えるにはパートやアルバイトで専門の方を雇いましょう。
介護士は嫌な汚物掃除の回数減りますし専門の方は自分で選んだ道なんで、そう簡単に辞めないと思います。
苦手意識の少ない人に任せてしまいましょう。
まとめ
- 介護職の離職率は近年だと平均に近い数字
- 人手不足なので政策で雇用を促している
- 目玉が飛び出るほど給料は低くない(施設による)
- 上司はいじめや虐待を放置しないのが大切
といった内容でした。
私自身実際介護職に勤めるまで知らなかった情報もこの記事に結構あります。
私が勤めていた施設は待遇そんなに悪くなかったと思いますが、口コミなんか見る限り現在でも手取り15万とかのあくどい施設はまだまだたくさんあるそうです。
なので、介護職に興味を持たれることはうれしいですが、良いか、悪いかはあくまでもその施設によるのでご注意ください。
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