- 何故建設業に若者が少ないのか?
- 建設業にいるけど見渡す限りおじさんばかりでしんどい
2020年現在建設業は現在深刻な若者不足に悩まされています。
何故建設業に若者がいないかは以前の記事に書いておりますので割愛します。
建設業に若者がくるにはどうしたらいいか?
今回はこちらがテーマです。
現役建設業勤務である管理人がお話しします。
若者が建設業に興味を持ってもらいたいとともに、国や建設業が若者に来てもらうべく取り組んでいる点を解説します。
建設業に若者がくるためには
工事現場は若者不足に加え、高齢化しています。
見渡す限りおじさんだと思ってください。
体力的にきついですが、おじさん方は皆さん責任感が強く、根性ある方達なので年齢の壁はないに等しいぐらい現場は全然問題なく回っております。
引退を考えているおじさん方の有志を見届けるのも仕事だと思ってしまうぐらいです。
イメージアップ
これが一番ですとにかく建設業は今も昔もイメージが悪いです。
イメージが悪い原因は
- きつい
- きけん
- きたない
の3Kだからです
1度悪いイメージが定着したらなかなか変わらないです。
特に若い女性は建設業には行きたくないと思います。
そこで、建設業はもちろん若者受け入れがありますが、【国土交通省】でもマイナスイメージを取り払うべく働き方改革という取り組みを行っています。
一部抜粋しますと
- 週休2日の推進
- 技術者育成の充実化
- 全面的なICT(IT)の活用
- 書類の簡素化
- 生産性の向上
などの取り組みが現在進行形で行われています。
参考資料:国土交通省HP
ここからは企業や国が若者雇用対策をすることで3Kのイメージがどのように変わってくるか解説します。
今のところは大手でしか導入できていないのが現状です。
中小企業も導入すればそこで初めて建設業全体が時代に追いついてきたと言えるようになり若者の考えも変わるかもしれませんね。
建設業に若者がくるために仕事を楽にする取り組み
若者が来るには若者にあった仕事のやり方を導入するのが一番です。
昔ながらのやり方には30代前半の私ですら不満を感じます。
やはり、人手不足なら仕事が楽にできるようにならないと余計にきつくなります。
ICT導入
生産性アップで仕事を楽にする仕組みです。
「Information and Communication Technology」
または「アイコンストラクション」
通称ICTと呼ばれる取り組みで「調査」「測量」「設計」「施工」「検査」を最先端の技術により生産性を上げることで建設業に希望をもつようになります。
例えば
測量 |
レベルと測量器具⇒ドローン |
---|---|
従来 |
レベルを覗く人と測る人の2人測量 |
ICT | ドローンで1人測量 |
写真撮影 |
デジカメと黒板⇒タブレット |
---|---|
従来 |
デジカメと黒板を持つ人の2人撮影 |
ICT | タブレットの電子黒板付きアプリで1人撮影 |
他にも「重機に設計図のデータを送信することで自動で掘削工事(ショベルで土を掘る)」「設計図は2Dから3Dへ」などあります。
書類の簡素化
ペーパーレスにして仕事を楽に昭和のやり方をいつまでもしてないでタブレットを使うべきですね。
でないと若者はしらけます。
何でもかんでも印刷してファイリングするのはエコの時代に合ってないです。
- まとめても探すのが大変
- 作成に時間がかかる
- 役所や労働基準監督署に書類をわざわざ届けに行かなければいけない
データを他の方にも見せたい場合は共有サーバーに入れればいいですしタブレット端末で管理できるようになれば現場に持ち運ぶこともできます。
例えば図面を事務所に忘れてしまっても、タブレットにデータさえあれば、現場で見れますし
現場で急な来客でもそのままタブレットでデータ探せますのでタブレットひとつあれば書類に関しては事務所に取りに行く必要なくなります。
なので書類は電子化して持ち運びすれば楽になりますね。
建設業に若者がくるために仕事を安全にする取り組み
建設業は事故の多い業界です。
無事故無災害が継続されている時間を工事現場に掲げないといけないこともあり、現場監督は大きな責任の元、毎日を過ごしています。
なので怪我や事故に関しては、現場監督からうるさいぐらい厳しく言われたほうがいいです。
新3K(給料、休暇、希望)
建設業界では3Kの悪いイメージから脱却しようと新3Kというものを考案しました。
給料
技術者一人一人の経験、技術を統一のルールで蓄積する仕組みでICカードに実績、経歴の記録を蓄積することにより処遇改善、人材育成につながる。
様々な職人が出入りする世界で職人一人一人の情報はとても覚えきれないのでICカードでデータ化すれば、現場監督としても現場管理しやすくなりますね。
休暇
週休2日工事や長時間労働の是正の取り組みを行うことにより休暇がしっかりとれる
超過残業の規制が強くなれば、嫌でも残業はできないので土曜日も休めて、若者がプライベートな時間を充実して過ごせるようになりますね。
希望
調査、測量、設計、施工。検査を最先端の技術により生産性を上げることで建設業に希望をもつようになる
ドローンによる調査、測量により日数の削減
建設業はまだまだ昔ながらの機械を使っているところが多いので他国から笑われないためにも、最先端の技術をどんどん使っていってほしいですね。
新3Kについてはお笑い芸人の東京ホテイソンさんの解説動画を参考にしております。
時間外労働規制
残業時間上限規制により2024年の4月より残業時間に規制を設けるようになりました。
他業種は2020年よりすでに適用されておりますが、建設業は2024年からです。
今までは
- 1日8時間
- 一週間40時間
- 1か月45時間
- 1年間360時間
となってますが、
これ法的な縛りはなりません。
簡単にいうと【2020現在ですと】無制限に残業できてしまうのです。
そこで2024年より国の政策として残業に上限が設けられるようになりました。
残業するにあたり、これまでの時間外労働時間に条件が追加される形です。
ゴチャゴチャしてて混乱するような内容ですが、参考までに載せておきます。
- 1年間で720時間まで
- 時間外労働と休日労働の合計が1か月100時間未満
- 時間外労働と休日労働の合計が2か月~6か月の平均を80時間以内にする
- 1か月45時間残業できるのは1年で6回まで
守らないと労働基準法違反で会社に6か月の懲役か360万円の罰金と管理者にとっては頭の痛くなる条約が追加されます。
若者にとっては残業規制により稼げなくなってしまいますがうつ病のリスクも減りプライベートは大事にできるので総合的にうれしい話ではないのでしょうか。
引用元 厚生労働省 行政説明資料
建設業に若者がくるために仕事を楽しくする取り組み
若者がくるために現場のイメージアップや動画でのPRにも力をいれております。
お笑い芸人とのコラボ動画で楽しく建設業を学ぶ
やはり若者に興味を持っていただくためにPRは大事ですね!
県や国がお笑い芸人を起用したPR動画を制作することで若者を呼び込みをしております。
岡山県と東京ホテイソンのコラボです。
建設業の雇用確保に新3K(給料、休暇、希望)などの解説
おかやまVTuber【公式】
国土交通省とよしもとクリエイティブ・エージェンシーのコラボ
建設業で働く女性向けに作られた動画です。
吉本興業チャンネル
このような取り組みは建設業を盛り上げるためにもっとやってほしいところです。
仕事は仲良くやる
若者に来てほしいなら若者に合わせましょう。
現代の若者はベテランから見ると傷つきやすく繊細です。
となると従来の押し付け教育は受け入れられないでしょう。
男らしくないとか情けないとか思うでしょうが、どうか大人として一歩引いてはいただけないでしょうか。
根はいい人でも厳しい人だとやめてしまう可能性もあります。
すぐ怒る人が怖いんです。
特に現代は仕事に楽しさややりがいを求めているのでせっかく来てくれた若者を精神的に追い込まないようにするためにはこちらが愛をもって接することが大切です。
厳しい話だけですと、相手もこわばってしまうので極力優しく接するようにしてほしいところです。
とはいえそんなに難しいことではなく若者と変に壁を作らず、年齢差関係なく仲良くなれれば問題ありません。
若者とともに建設業を一緒に盛り上げていきましょう!!